昨日は夏至で夏の暑さが増してくる時期とされています。そして今日、伊丹市の最高気温は30℃でした。週間天気予報では30℃以上の日が続くと予想されているので、まさに夏至を迎えた時期らしい暑さになっています。梅雨の高湿の上に夏の高気温が乗っかって不快指数が上がっており、熱中症に最も気をつけるべき時期を迎えています。そこで今日は、熱中症対策のうち水分摂取について調べてみました。

ヒトの身体の大部分は水でできている、と言われますね。実際、生まれたての新生児は80%が水分です。その水分割合は加齢により少しずつ減っていきます。最終的に高齢者になると、それまでで最も水分量が少なくなり、身体の50〜55%が水分となります。このように、蓄えられた水分が少ない高齢者ほど、水分補給が必要だと考えられるのです。

しかし、厄介なことに高齢者は暑さ寒さを感じにくい上に口渇中枢が減退し、喉の渇きが感じにくくなっています。したがって、喉が渇いていなくても水分補給をする必要があります。

では、水分をどれだけ飲めばよいのでしようか?それを知るためには、まず身体から出て行く水分の量について知る必要があります。

平均的に人が1日に排出する水分は約2.5リットルで、高齢者についても概ね当てはまるとされています。したがって、トータルで2.5リットルの水分を摂取すればいいことになります。もちろん、2.5リットル全部飲むのではなく、食事に含まれる水分も含めての話です。高齢者が食事以外で飲む必要がある水分は、1〜1.5リットルとされています。

発熱時など発汗量が多い時は、摂取する水分を増やす必要があります。また、普段は便に含まれる水分量が1日100mlであっても、下痢をした時は排泄される水分が増えているので、この場合も腹具合をみて後で水分補給をするのがよいと言われています。嘔吐した場合は、そもそも吸収できていないので、摂取し直さないといけません。

では、水分はどのように摂ればいいのでしょうか?水分摂取のタイミングとしては、①起床時、②朝食、③昼食、④夕食、⑤入浴後、⑥就寝時に飲むというのがあります。コップ1杯を180mlとすると、①~⑥の合計で1,080mlの水分が摂れます。

これとは別の提案もあります。20〜30分おきに少しずつ飲むというものです。例えば、500ml入るペットボトル2本に1,000mlの飲料水を用意しておき、20分おきに少量ずつ飲んでいくと、10〜12時間で飲み干すことができます。1回で飲む量は約28.8〜33.3mlなので、ほんの2〜3口程度です。

また、食事の際に摂る水分を増やすという方法もあります。食事の際に摂る水分は別計算にしていましたが、食事で一般的に見積もられるよりも多めに水分を摂れば帳尻を合わせられます。具体的には即席の味噌汁や粉末のスープなどはメニューに必ず入れましょう。調理する際には汁をなるべくたっぷり含めるようにしましょう。

特養などの施設では、看護師さんが常駐してお一人お一人の水分摂取量を記録、管理してくれています。在宅では、同居していてもなかなかそうはいきませんね。なので、十分な水分を摂取してもらうために上記のような工夫をしていただけるとよいと思います。

もしも、水分が不足して脱水状態になると危険です。熱中症になる他、脳梗塞や心筋梗塞のリスクがあります。脳梗塞や心筋梗塞には、脂肪が多いドロドロした血液や血糖が多いベトベトした血液が関係しています。身体が脱水状態になると、ドロドロ血やベトベト血が更に濃縮されて脳梗塞や心筋梗塞が起きやすくなるのです。

「心筋梗塞が起きてから問題なく経過したけど、足腰が弱ってトイレに行くのがたいへんなので水分をあまり摂らなくなった」高齢のお父様や、「脳梗塞の後遺症が軽度で済んだけど、お薬の利尿作用があるのに水分をあまり摂らない」お母様がおられましたら、訪問マッサージがお役に立てるかもしれません。当院にぜひご相談ください。電話はフリーダイヤル 0120-210-774 まで。メールは info@rbw7.com 当院ウェブサイトのメールフォームをご利用ください。